千代田区立日比谷図書文化館の開館10周年記念特別展「タイムトリップ・江戸から東京へ~資料で綴る千代田の風景~」が2021年10月22日(金)より開幕します。

千代田区は、今から400年にさかのぼる将軍徳川家康による江戸城築城および城下町の整備に始まり、明治維新後も我が国の首府として維持されてきました。その結果、千代田区には近世以来の風景を示す多くの文化財が残っています。本展は、2018年の「江戸から東京へ」の第2弾。千代田図書館が長年収集保存してきた郷土資料を中心に、文明開化以降の歴史を紐解きながら、風景や名所の移り変わりを紹介します。
展覧会のみどころと展示構成
※各章の説明はプレスリリースより
I.序章「千代田のまちのなりたち」

千代田の風景の序章として、江戸から東京への風景を示す俯瞰図や江戸図をもとに江戸のまちづくりの変遷を紹介する。
II.江戸城から皇居へ

天皇東幸により江戸城が皇居となり、江戸が引き続き我が国の首府になる基礎を築いた。天皇が入城した西の丸御殿は明治6(1873)年に焼失し、同21(1888)年に明治宮殿が完成した。宮殿の写真や錦絵によってその風景を示す。
III.文明開化東京
駿河台のニコライ堂は長い間、地域のランドマークであった。明治20年代のニコライ堂展望写真による360゜パノラマドームを中心に江戸の街並みを残しながら、近代化が進む風景を紹介する。
IV.名所を巡る旅
江戸は参勤交代で多くの大名家臣が訪れ、名所巡りが活発であった。明治時代になると、全国に鉄道が整備され、旅行が一般的となる。名所案内や絵はがきなどから、江戸東京の観光を紹介する。
V.千代田区水辺散歩

江戸は水運のための水路を巡らせたまちづくりを行い、急激な発展を遂げて江戸中期には百万人が住む世界有数の大都市になった。この発展の背景にあった水辺景観を紐解き、図面や写真を展示して江戸・東京の水辺風景や歴史的な橋梁を紹介する。
VI.終章 まちの記憶を残す
東京は大正12(1923)年の関東大震災、昭和20(1945)年の東京大空襲を経験し、その都度復興を果たし、再開発によって高層化した現代都市へ推移する。変貌する地域のなかでまちの記憶を伝える歴史が消失しつつある。建造物の記録化や江戸城門を現代の都市の中でよみがえらせる人々の努力を紹介する。
開催概要
- 会期:10月22日(金)~12月19日(日)
- 会期中、一部展示替えあり
- 閉室日・休館日:11月15日(月)、展示替え日:11月22日(月)
- 開室時間:
- 月~木・土:10時~19時
- 金:10時~20時
- 日・祝:10時~17時
- ※入室は閉室の30分前まで
- 会場:千代田区立日比谷図書文化館 1階特別展示室
- 協力:千代田区観光協会
- 監修:後藤宏樹
- 観覧料:一般300円、大学・高校生200円
- 区内在住者・中学生以下の方・障害者手帳などをお持ちの方とその付き添いの方1名は無料(各種証明証の提示が必要)