《会期終了》三菱一号館が竣工した1984年に注目「開館10周年記念 1894 Visions ルドン、ロートレック展」に行ってきた(三菱一号館美術館・丸の内)

2020年10月24日

投稿:ミュージアムズ編集部

スポンサーリンク

[会場レポ&みどころ紹介] 「開館10周年記念 1894 Visions ルドン、ロートレック展」

※会期終了につき画像表示を終了しています

 三菱一号館美術館にて10月24日(土)より「開館10周年記念 1894 Visions ルドン、ロートレック展」が開催されています。
 本展は、同館の開館10周年の最後を飾る展覧会です。丸の内初のオフィスビルとして三菱一号館が竣工した年、「1894年」を軸として、同館のコレクションの中核をなす画家である、ルドンとトゥールーズ=ロートレックの時代に焦点を当て、世紀末のパリの時代の風景を描き出していきます。会期は2021年1月17日(日)までで、会期中に展示替えがあります。
 編集部では開幕に先だって開催されたプレス内覧会を取材しました。

  • 取材協力:三菱一号館美術館さま
  • 記事中の会場内の写真はすべて編集部の撮影によるもの、その他は広報事務局さまご提供の広報用画像となります。記事中の画像、写真、文章の引用及び転載をすべて禁止します。

会場のようす

 本展は岐阜県美術館との共同企画。同館が誇る世界有数のルドン・コレクションから貴重な木炭とパステル画、ゴーガンの多色刷りの木版画を中心とした作品群、山本芳翠をはじめとする明治洋画の旗手たちの作品を出品、前期・後期それぞれ約120点の作品で構成されています。(前後期展示替えがあります)

 1894年はルドンが色彩の作品を初めて発表した年であり、ロートレック、ルドン、ゴーガンが参加した『レスタンプ・オリジナル』の刊行年(1893-95)とも重なります。同時代の日本では、フランスへ留学し、ルドンと同じ師のもとで学んだ山本芳翠が、代表作《浦島》を制作した時代でもありました。本展は日本の洋画家と欧州の美術史の関係にも着目します。

 ロートレックは1884年にモンマルトルへと移り住み、多くのポスターを手がけます。世紀末のモンマルトルの顔であったシャンソン歌手、アリスティド・ブリュアンは、ロートレックがまだ駆け出しであった頃から作品を買い上げており、シャン=ゼリゼのカフェ・コンセールに出演を依頼された時は、ロートレックにポスターを制作させることを条件にしたというほど、深い交流関係がありました。

blank
blank
blank

 また、本展には《快方に向かうアムール》《まなざし》など、ルドンに《グラン・ブーケ(大きな花束)》 の制作を発注した人物、ドムシー男爵の旧蔵品も多数出展されている点にも注目したいところです。

blank
オディロン・ルドン 《グラン・ブーケ(大きな花束)》 1901年 パステル/画布 248.3×162.9cm 三菱一号館美術館蔵

ミュージアムショップ

 

blank
展覧会図録

 ロートレックのポスター作品をそのまま切り抜いたように「原寸大」プリントで仕立てた展覧会グッズ。写真の革トートの他にTシャツや革ポーチ、ペンポーチが販売されています。

blank
スポンサーリンク

開催概要

blank
  • 「開館10周年記念 1894 Visions ルドン、ロートレック展」
  • 会期:開催中~2021年1月17日(日) ※展示替えあり
  • 開館時間:10:00〜18:00 (祝日を除く金曜と会期最終週平日、第2水曜日は21:00まで)  ※入館は閉館の30分前まで
  • 休館日:月曜日と展示替えの11月24日(火)、25日(水)、年末年始の12月31日(木)、2021年1月1日(金) ※月曜日が祝日の場合と10月26日(月)、11月30日(月)、12月28日(月)、2021年1月4日(月)は開館
  • 入館料・当日券:一般 : 2,000円 高校・大学生 : 1,000円 小・中学生 : 無料(音声ガイド付) 障がい者手帳をお持ちの方は半額、付添の方1名まで無料
  • お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)

展覧会の公式サイト