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東京都美術館「おべんとう展」がすごく良いよ[こどもと一緒もおすすめ]

編集部撮影
企画展「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」
こどもも大人もファミリーも楽しい、見る・聞く・触れる、参加体験型の展覧会
東京都美術館(上野公園)では2018年7月21日(土)より企画展「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」が開催中です(会期は10月8日(月・祝)まで)。
日本独自の食文化であり、人と人をつなぐ「おべんとう」をコミュニケーション・デザインの視点から捉え、その魅力を来場者自身が体験しながら発見できる空間を作るというユニークなコンセプトのこの展覧会、遊び心のある江戸時代のユニークなデザインのお弁当箱や、現代の作家たちのインスタレーション、参加型の作品などが展示されます。
出品作家は、この分野の第一人者でもあるオランダ在住の“イーティング・デザイナー”マライエ・フォーゲルサングをはじめ、NHK番組「サラメシ」でも有名な“お弁当ハンター”の写真家 阿部了、“発酵デザイナー”の小倉ヒラクらを始めとしたアーティスト達。
この記事では企画展「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」の見どころ、また実際に行ってきた感想などをまじえその魅力をご紹介したいと思います。
先に結論ですが
こどもと一緒に楽しめる、かなりおすすめのアートイベントです!特別展「没後50年 藤田嗣治展」との相互割引を利用すると300円も割引で入場できるのもうれしいですよ!
展覧会概要

項目 | 内容 |
---|---|
展覧会名 | BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン |
会期 | 2018年7月21日(土)~10月8日(月・祝) |
開室時間 | 9:30から17:30まで(入室は閉室の30分前まで) |
夜間開室 | 金曜日は20:00まで ※7/27(金)、8/3(金)、8/10(金)、8/17(金)、8/24(金)、8/31(金)はサマーナイトミュージアムにより21:00まで |
休室日 | 月曜日、9月18日(火)、9月25日(火) ※8/13(月)、9/17(月・祝)、9/24(月・休)、10/1(月)、10/8(月・祝)は開室 |
会場 | ギャラリーA・B・C |
主催 | 東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団) |
後援 | オランダ王国大使館(予定) |
観覧料 | 一般 800円 / 大学生・専門学校生 400円 / 65歳以上 500円 ※サマーナイトミュージアム割引 7月27日(金)、8月3日(金)、10日(金)、17日(金)、24日(金)、31日(金)の17:00以降は、一般600円、大学生・専門学校生 無料(証明できるものをご持参ください。) |
特設サイト | http://bento.tobikan.jp/ |
出品作家
- 阿部了(写真家)、大塩あゆ美(料理家)、小倉ヒラク(発酵デザイナー)、北澤潤(現代アーティスト)、小山田徹(現代美術家)、平野太呂(写真家)、マライエ・フォーゲルサング(イーティング・デザイナー)、森内康博(映像作家)
出品コレクション
- 国立民族学博物館、北区飛鳥山博物館、新宿区立新宿歴史博物館、お辧當箱博物館など
東京都美術館へのアクセス
- 東京都美術館
- 〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36
サマーナイトニュージアム割引
7月27日(金)、8月3日(金)、10日(金)、17日(金)、24日(金)、31日(金)の17:00以降は一般600円、大学生・専門学校生 無料(証明できるものをご持参ください)
相互割引
- 特別展「没後50年 藤田嗣治展」の観覧券(半券可)を本展会場入口でご提示の方は、一般料金から300円引き(1枚につき1名1回限り)。
- 「おべんとう展」の観覧券(半券可)を館内のチケットカウンターでご提示の方は、「没後50年 藤田嗣治展」の当日券が100円引き(1枚につき1名1回限り)
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次のページより展覧会の見どころをご紹介していきます。[/aside]

編集部撮影
4つのみどころで紹介する企画展「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」
*説明については基本的にプレスリリースを引用しています。
1.歌って踊れる「おべんとう」!? 小倉ヒラクの新作のアニメーション作品

編集部撮影
※会場内は一部は写真撮影OKです。
お弁当をテーマとした、小倉ヒラクの新作のアニメーション作品。口ずさみやすいメロディと歌詞、振り付けで、歌って踊ると自然とお弁当のことがよくわかる作品により、来館者にお弁当のことを思い起こしてもらいます。なお、写真は映像作品の展示横のパネルです。
2.「おべんとう」が生み出すコミュニケーションに注目
お弁当を作ることや食べることが生み出す、日常のコミュニケーションに注目した作品を展示します。
読者からの「誰々にこんなお弁当を作ってあげたい」というお便りに応えて、大塩あゆ美がお弁当を作り、平野太呂が撮影し、読者にレシピとお弁当箱が届けられるプロジェクト《あゆみ食堂のお弁当》
お弁当を黙々と食べる姿から、食べている人とお弁当を作った人との関係性にまで想いが馳せられるような阿部了の作品《ひるけ》
小山田徹は自身が日々実践する家族とのお弁当づくりのアーカイブ《お父ちゃん弁当》を展示します。保育園に通う弟のために、小学生の姉がお弁当の指示書を書き、父親である小山田がそれを作ります。その指示書に描かれた桜島の噴火や蛇行する川と三日月湖といったテーマは、夜寝る前に読んだ本や散歩のときに見つけた植物や虫から着想されることもあります。
森内康博は、中学生が親の手を借りず自分でお弁当を作る様子をこどもたち自身がドキュメンタリー映像にするワークショップを行い、そのプロジェクトを映像作品として展示します。
3.参加体験型作品を通じて「おべんとう」を再発見
お弁当が生み出すコミュニケーションに注目する作品の中でも、私たちの慣れ親しんだお弁当を、普段とは違う視点で捉える参加型
作品を紹介します。

編集部撮影
食べることをデザインするイーティング・デザイナーであるマライエ・フォーゲルサングは、お弁当の「触ることや見ることができ
ない」側面、例えば人と人とのつながりや記憶、その未来像などを、生き生きとした物語として表現し、その物語に来館者を誘います。
北澤潤は、お弁当を「箱」と「布」によって自由にコミュニケーション空間を創出するツールとして捉え、美術館の中に、お弁当の
「おすそわけ」マインドを考える《おすそわけ横丁》という異空間を作り出します。来館者自身が、よくみて、考え、お弁当を再発見することができる実験室のような空間です。
4.遊び心のあるユニークなお弁当箱
宴などの共食の場で使われたユニークなデザインが施された江戸時代のお弁当箱や、食べる状況に応じてデザインされたひとり分のお弁当箱、そして世界のお弁当箱の展示を通じて、目的に合わせてデザインされたプロダクトとしてのお弁当箱に注目します。
- 江戸時代から昭和・現代までの日本のお弁当箱
- お辧當箱博物館所蔵、北区飛鳥山博物館所蔵、新宿区立新宿歴史博物館寄託、個人所蔵
- アジア、アフリカ、ヨーロッパなどの世界のお弁当箱
- 国立民族学博物館所蔵
感想など
まずは江戸時代や世界のお弁当箱の展示から入り、その後現代アート作品につながっていく構成で、「おべんとう」「お弁当箱」の歴史から食と環境のサスティナブルについて、そして「おべんとう」がつなげるコミュニティー、コミュニケーションの世界まで、アートを通じて様々な角度から「おべんとう」を考察していくという、非常にユニークな展覧会です。
また、手袋をはめて昭和の時代のものやタイ王国の弁当箱などを実際に触ることのできるコーナー、ユニークなインスタレーションなど堅苦しい雰囲気が全くなく、こどもさんと一緒に楽しめるというのも大きな特徴であり、おすすめしたいポイントかなと思います。
個人的には最後のセクションの森内康博のプロジェクト作品が印象深く、ワークショップを通じて普通の中学生が映画人になっていく姿に大変感銘を受けました。
映像のセクションが意外とボリュームがあるので、やや長めに所要時間を考えていた方が良いと思いますが、藤田展や国立科学博物館の「昆虫」展とハシゴでいかがでしょうか。10月8日(月・祝)までの開催。
展覧会概要

項目 | 内容 |
---|---|
展覧会名 | BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン |
会期 | 2018年7月21日(土)~10月8日(月・祝) |
開室時間 | 9:30から17:30まで(入室は閉室の30分前まで) |
夜間開室 | 金曜日は20:00まで ※7/27(金)、8/3(金)、8/10(金)、8/17(金)、8/24(金)、8/31(金)はサマーナイトミュージアムにより21:00まで |
休室日 | 月曜日、9月18日(火)、9月25日(火) ※8/13(月)、9/17(月・祝)、9/24(月・休)、10/1(月)、10/8(月・祝)は開室 |
会場 | ギャラリーA・B・C |
主催 | 東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団) |
後援 | オランダ王国大使館(予定) |
観覧料 | 一般 800円 / 大学生・専門学校生 400円 / 65歳以上 500円 ※サマーナイトミュージアム割引 7月27日(金)、8月3日(金)、10日(金)、17日(金)、24日(金)、31日(金)の17:00以降は、一般600円、大学生・専門学校生 無料(証明できるものをご持参ください。) |
特設サイト | http://bento.tobikan.jp/ |