[会期終了]特別展「縄文」

2018年8月26日

投稿:M3PRESS編集部

会期終了につき、一部画像の表示を終了しました。

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特別展「縄文―1万年の美の鼓動」

東京国立博物館・平成館に縄文の国宝が集結!現在開催中の特別展「縄文―1万年の美の鼓動」(9月2日(日)まで)は、「縄文の美」をテーマに縄文時代草創期から晩期まで、日本列島各地で育まれた優品を一堂に集め、その形に込められた人々の技や思いに迫るというもの。会期後半にあたる最終日の9月2日までは縄文時代の国宝は6件が全て揃い踏みで公開されており、今現在日本で一番注目されている展示のひとつと言えるでしょう。

昨年の開催情報解禁より本展についての情報を追ってきた当サイト、この記事は今までの全てのコンテンツを統合し、展覧会の見どころ、国宝6件をはじめとした展示物の広報用画像や会場の構成、さらには実際に会場取材による展示風景や、会期中も足を運んで実際に混雑状況を確認した写真等、この記事で特別展「縄文」のことがかなりよくわかり「これはどうしても行っておかないと!」と思ってしまうものとなっています。

8月11日(土)14時頃の混雑状況

写真は読者特派員によるもの。平日に行った人の話によるとかなり空いていたとのことですが、土曜はさすがにかなりの人混み。行列等はなかったようです。編集部の経験則的にはここから一気に混雑するものと考えられます。

特別展「縄文」物販コーナー
特別展「縄文」物販コーナー
読者による投稿
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8月26日(土)の混雑状況追加・15時頃

編集部、自腹にて再度観覧してきました。予想どおり、非常に混雑しています。上野の駅のチケット販売所では「入室まで20分待ち」とありましたが、実際はスムーズに入れました…が!今回仏像とか絵画と違い、主役は主に小さい物なのでコーナーによっては展示ケースに近寄るのが困難なセクションもあり、遠巻きにして見ることが出来ません。そのため身動きが取れないほどの混雑ではないにしても全部じっくり観るためにはかなり時間がかかると思った方が良いです。

特別展「縄文」フォトスポットのコーナー<br/>読者による投稿
特別展「縄文」フォトスポットのコーナー
読者による投稿

俳優の片桐仁さんのコメント

報道内覧会(7/2)には俳優の片桐仁さんがゲストとし登場、「縄文のオールスター
が集まるので、子供のクリエイティブな欲求も満たしてあげられるはず! 夏休みの出会い』の場として
、家族でぜひ来てほしい展覧会です」
とコメントされました。

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「火焰型土器・王冠型土器」とオリジナルのマイ土偶「ギャル土偶」を持つ片桐仁さん
  • 特別展「縄文―1万年の美の鼓動」
  • 東京国立博物館 平成館(東京・上野公園)
  • 2018年7月3日(火)〜9月2日(日)
  • http://jomon-kodo.jp/

展覧会のみどころ

1. 縄文の国宝・重要文化財、大集合

数ある縄文時代の出土品のなかでも国宝は6件のみ。本展ではこの6件全てが初めて勢ぞろいします。(期間限定:7月31日(火)〜9月2日(日)さらに「遮光器土偶」「木製網籠」「土製耳飾」「赤漆塗櫛」などの重要文化財をはじめ、縄文時代を代表する優品が一堂に集まります。

2.「縄文の美」をかつてない規模で紹介

約一万年ものあいだ続いた縄文時代、その始めから終わりまで、北は北海道から南は沖縄までを取り上げ、かつてないスケールで「縄文の美」が紹介されます。

3.いま、注目の高まる「縄文」

世界史的に見ても独創的な、縄文土器や土偶に見られるダイナミックな造形。1950年代に岡本太郎らが芸術的価値を見出したといわれる「縄文の美」は、近年再び注目され、評価が高まっています。考古学的な視点だけではなく、縄文時代を生きた人々の生活を知ることにより、現代に生きる我々の進むべき道を探ります。

音声ガイドのナビゲーターは杏さんが担当

女優・モデルとし活躍する「美」の表現者であり、番組で縄文遺跡を取材した経験もある杏さん。音声ガイドのナビゲーターとして1万年の壮大な「美」のうねりを体感する旅へ案内してもらえます。杏さんのインタービューは公式サイトhttp://jomon-kodo.jp/で読めます。

展示のようす

開幕に先立つ7月2日に行われた報道向け内覧会より、展示の様子をご紹介します。

[aside]補足
このセクションは会場の展示風景の写真のみを掲載しています。実際に目で観ると胸に迫ってくるものが全く違います。ぜひ、会場に足を運んで実感ください!また、次のページからは広報用写真により展示物の一部をご紹介していますので引き続きどうぞ。
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報道向け内覧会にて編集部撮影
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報道向け内覧会にて編集部撮影
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報道向け内覧会にて編集部撮影
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報道向け内覧会にて編集部撮影
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報道向け内覧会にて編集部撮影
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報道向け内覧会にて編集部撮影

照明を落としたセクションから始まる展示は、アンバー系、赤系、青系、緑系等、展示室毎にテーマカラーが変わり、縄文時代1万年の「美のうねり」を体現するかのようでした。

会場内での撮影について

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フォトスポット 報道向け内覧会にて編集部撮影

会場内では写真撮影はNGですが、展示の最後にフォトスポットがあり、自由に撮影することができます。(フラッシュはNG)ロッカーへカメラを入れてしまわないように注意しましょう。

[aside]次のページへ縄文美の極地 これが集結する国宝全6件![/aside]

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縄文美の極地 これが集結する国宝全6件!

縄文時代の国宝は現在、わずかに6件のみです。そしてそれらすべてが初めてこの特別展にて集結することになります。6件全てが一堂にそろうのは、会期中でも7月31日(火)〜9月2日(日)の期間限定となりますのでお見逃しなく。

国宝 火焔型土器(かえんがたどき)

縄文時代にもっとも数多く作られた道具のひとつ、縄文土器の中でも圧倒的な存在感を示し、土器本来の役割が煮炊きの道具であったことを忘れさせるほどの造形美を誇ります。

国宝 土偶 縄文(じょうもん)のビーナス

「縄文のビーナス」の名にふさわしい力強くも柔らかな曲線美。縄文時代の人びとの女性美の理想を表したかのようであり、安産や子孫繁栄への祈りを体現したかのような土偶です。

国宝 土偶 中空土偶(ちゅうくうどぐう)

全身が現存する中空土偶の中で最大を誇り、北海道唯一の国宝でもあります。

国宝 土偶 仮面の女神

墓と考えられる土坑群の一つから出土したこの「仮面の女神」は、死者への鎮魂と再生を祈るために埋葬されたと考えられています。

国宝 土偶 合掌土偶(がっしょうどぐう)

縄文時代の土偶のなかには当時の人びとの思いを端的に伝えるしぐさや行為をかたどったものがしばしば見られ、本例は膝を立てて座り、胸の前で両手を合わせるその姿から「合掌土偶」と呼ばれ、祈りそのものの姿とも評されています。

国宝 土偶 縄文の女神

「八頭身美人」と評され、現代美術に匹敵する造形美といわれています。顔を表さないことでその神秘性を高める工夫を凝らしています。

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報道発表会より

祈りの美

縄文時代の祈りの形を代表する土偶に加えて、当時の人々の思い溢れる造形を紹介します。

重要文化財 人形装飾付有孔鍔付土器(ひとがたそうしょくつきゆうこうつばつきどき)

土器は単なる容器としてだけではなく、祈りの道具としての役割も担っていました。

重要文化財 遮光器土偶(しゃこうきどぐう)

これまで縄文時代の遺跡からは1万8000点もの土偶が出土していますが、その中でもこの遮光器土偶が最も著名な土偶といえます。

重要文化財 ハート形土偶

「遮光器土偶」と並んで人気の高い土偶の一つです。極端にデフォルメされた目鼻や体の表現は笑いを誘います。

重要文化財 猪形土製品(いのししがたどせいひん)

しっかりと大地を踏みしめ、威嚇するかのように前を見据えるイノシシ。このような動物形土製品には、動物そのものがもつ力を畏れ敬った当時の人々の思いが凝縮されています。

くらしの美

縄文時代の人々が身近な素材で作った道具の持つ温かさや力強さを紹介します。

重要文化財 尖頭器(せんとうき)

槍先として必要な機能だけでなく、独特の緊張感みなぎる美を備えている。狩猟に最適な形としてして発達した尖頭器は、後世、素材が青銅や鉄に変わってもその形は変わりませんでした。

重要文化財 木製編籠(縄文ポシェット)

編物製品は丈夫で軽く、扱いやすいため、さまざまな生活の場面で用いられました。発見された時、中にはクルミが残っていました。

重要文化財 土製耳飾(どせいみみかざり)

花弁にもたとえられる優美な透かし彫り。耳飾りの多くは女性が身に着けたと考えられ、年齢や出自に応じた役割や権利を示すためのものといわれています。

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岡本太郎ーー「縄文の美」の発見

考古学者が発見した「縄文時代」とは異なる縄文の魅力を発見したのが、芸術家・岡本太郎(1911〜1996)でした。

「芸術は、爆発だ!」という名言で知られた彼に「思わず叫びたくなる凄み」で迫り、彼が考える「芸術の本質」に強く揺さぶりをかけたのがトーハクで出会った縄文土器だったのである。(プレスリリース)

美のうねり

1万年続いた美の移り変わりについて紹介します。

草創期ーー微隆起線文土器(びりゅうきせんもんどき)

前期ーー重要文化財 片口付深鉢形土器(かたくちつきふかばちがたどき)

晩期ーー重要文化財 壺形土器(つぼがたどき)

美の競演 世界史の中の縄文土器

火焔型土器に代表される日本の縄文時代中期土器の造形美は世界的にも有名で、同時期の世界の土器はシンプルな造形のものが多く、これは目指す美の方向性が異なっていたということを示しています。

彩陶鉢(さいとうはち)

特別展「縄文―1万年の美の鼓動」 開催概要

項目内容
展覧会名特別展「縄文―1万年の美の鼓動」
会場東京国立博物館 平成館(東京・上野公園)
会期2018年7月3日(火)〜9月2日(日)
開館時間午前9時30分から午後5時
※金曜・土曜は午後9時まで
日曜日および7月16日(月・祝)は午後6時まで
入館は閉館の30分前まで
休館日月曜日、7月17日(火曜日)
ただし7月16日(月・祝)、8月13日(月)は開館
主催東京国立博物館
NHK
NHKプロモーション
朝日新聞社
協賛凸版印刷
展覧会公式サイトhttp://jomon-kodo.jp/
観覧料(税込)当日券団体券
一般1,600円1,300円
大学生1,200円900円
高校生900円600円

注意
中学生以下無料・ 団体は20名以上・障がい者とその介護者1名は無料(障がい手帳等要提示)

東京国立博物館 平成館へのアクセス

  • 東京国立博物館 平成館
  • 〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9