「のらくろ」と子供マンガの世界を再発見する展覧会 川崎市市民ミュージアムで [展覧会みどころ]

2019年8月2日

投稿:M3PRESS編集部

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知られざる「子供マンガ」 を紹介

 2019年9月18日(水)より、企画展「のらくろであります!田河水泡と子供マンガの遊園地〈ワンダーランド〉」が川崎市市民ミュージアムで開催されます。( 11月24日(日) まで)

 同ミュージアムは1988年に日本の公立美術館で初めてマンガの収集、調査研究、保存を行う施設として設置されました。本展は「のらくろ」とともに昭和戦前期に花開いた、知られざる「子供マンガ」の豊かな世界を再発見するもので、同館が満を持して開催する大規模展覧会となります。

 2019年は、漫画家・田河水泡(たがわすいほう)(1899-1989)の生誕120年にあたります。代表作である「のらくろ」は、『少年倶楽部』(大日本雄弁会講談社)1931(昭和6)年1月号から連載を開始、マンガだけに留まらず、演劇やアニメーション映画、レコード、人形やお菓子のおまけなど多方面にわたり、時代を代表する文化的なアイコンとなっていきました。

田河水泡「漫画展覧会」原画(1950年) 川崎市市民ミュージアム蔵 (C) 田河水泡/講談社.

 田河のもとには、杉浦茂や長谷川町子といった漫画家を志す才能豊かな弟子たちが集まりました。また、他の出版社もマンガ分野に参入し始めたことで新進の漫画家たちが台頭し、大量の子供向けマンガが市場に登場しはじめます。このなかで醸成された、豊潤な子供向け物語マンガの潮流は戦中も絶えることなく続き、戦後に手塚治虫などの新たな才能を育む土壌として、マンガ文化を大きく躍進させる原動力となってきます。

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井上一雄「バット君」単行本表紙原画(1947年) 川崎市市民ミュージアム蔵

 本展では、明治から始まる子供向けマンガの歴史をふまえ、田河水泡が戦前期のマンガやその他の分野に残した足跡と影響を軸に、「のらくろ」とともに昭和戦前期に花開いた、知られざる「子供マンガ」の豊かな世界を再発見します。

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宍戸左行「スピード太郎」原画(1936年) 川崎市市民ミュージアム蔵

 展示は、田河水泡がマンガ表現に起こした改革について考察し、“ストーリーマンガ”の源流に迫る他、長谷川町子らも参加した幻の「講談社の絵本」の原画の展示、また、田河水泡が生み出した 「のらくろ」だけではない、 魅力的なキャラクターたちも紹介されます。

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「のらくろグッズと田河夫婦」(1934年) 個人蔵 (C) 田河水泡

戦前期アニメのディープな世界が!「のらくろ・アニメーション・マニアックス講座」

「のらくろ」は、戦前に村田安司(むらたやすじ)、瀬尾光世(せおみつよ)という一流のアニメーション作家によってアニメ化されていますが、その人気から海賊版のアニメも大量につくられました。知られざる「のらくろ」アニメを大公開し、戦前期アニメのディープな世界を担当学芸員により紹介。当日先着順。無料、要観覧券。

  • のらくろ・アニメーション・マニアックス講座
  • 9月22日(日)14:00~(約90分)
  • プリント提供:国立映画アーカイブ 協力:おもちゃ映画ミュージアム
  • 場所:1F 映像ホール/定員:270名/料金:無料/要観覧券/当日先着順 ※開場は30分前

 その他、高澤路亭(たかざわろてい)新作落語会「猫と金魚」の口演、ギャラリーツアー等の関連イベントが開催されます。詳細は川崎市市民ミュージアムの展覧会ページをご確認下さい。

開催概要

  • 展覧会名:「のらくろであります!田河水泡と子供マンガの遊園地〈ワンダーランド〉」
  • 会場:川崎市市民ミュージアム 企画展示室1、アートギャラリー1
  • 会期:2019年9月18日(水)~11月24日(日)
  • 休館日:毎週月曜日(ただし9/23、10/14、11/4は開館)、9/24(火)、10/23(水)、11/5(火)
  • 観覧料:一般 700(560)円、学生・65歳以上 500(400)円、中学生以下 無料
    ※()内は20名以上の団体料金。 ※障害者手帳等をお持ちの方およびその介護者は無料。 ※リピーター割:半券提示で200円割引
  • 主催:川崎市市民ミュージアム
  • 協力:株式会社講談社