10/12からは九州会場(九州国立博物館)が開幕 ー 特別展「ポンペイ」東京会場レポート

2022年1月14日

投稿:ミュージアムズ編集部

イタリア・ナポリ国立考古学博物館の全面的な協力のもと、火山噴火で消滅したローマ帝国の都市・ポンペイに生きた人びとの実像に迫る展覧会。2022年10月12日(水)よりは九州会場が九州国立博物館にて開幕します。※東京会場は既に閉幕

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特別展「ポンペイ」(九州国立博物館)の開催概要

  • 会 期:2022年10月12日(水)~12月4日(日)
  • 会 場:九州国立博物館 3階特別展示室
  • 観覧料:一般1,900円、高大生1,200円、小中生800円
    • 本展のチケット(半券)で、4階文化交流展示室(平常展)もご観覧いただけます。
    • 障がい者等とその介護者1名は無料です。展示室入口にて障害者手帳等(詳細は当館ホームページをご確認ください)をご提示ください。
    • 大学生以下の方は学生証や生徒手帳をご持参ください。

HP https://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_s66.html
◆ポンペイ展公式サイト https://pompeii2022.jp/

東京会場レポート(東京国立博物館 平成館)

以下は2022年4月3日に閉幕した東京会場(東京国立博物館 平成館)の会場レポートをそのまま掲載しています。

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動画

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イタリアのナポリ近郊のヴェスヴィオ山の大規模な噴火により、紀元後79年、ローマ帝国の都市・ポンペイは火山噴出物に飲み込まれました。

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火山灰で埋没した古代の居住地には、当時の人々の生活空間と家財がそのまま封印されています。この「タイムカプセル」の中身を解き明かすべく、ポンペイでは18世紀から現在に至るまで発掘が続いているということです。

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展示風景
中央は
ポリュクレイトス「槍を持つ人」
前1~後1世紀(オリジナルは前450~前440年)
ポンペイ、「サムニウム人のパラエストラ」(Ⅷ2,23)出土
カッラーラ大理石
ナポリ国立考古学博物館 所蔵

会場では日本初公開を含む150点もの名品を紹介。モザイク、壁画、彫像、工芸、さらにには日用品といった様々な発掘品、さらにはCG映像や、「ファウヌスの家」「竪琴奏者の家」「悲劇詩人の家」などの遺跡の再現展示などにより、古代ローマの都市の繁栄と、そこに暮らした市民の姿がよみがえります。

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展示風景
中央は 「金庫」1世紀
 ポンペイ、「トリプレトレモスの家」(Ⅶ7,5)、アトリウム(b)出土
箱:木、上張り:鉄、ブロンズ(銅 ・ ブロンズ・錫の象嵌細工)
ナポリ国立考古学博物館 所蔵

2000年前のパン

こちらは約2000年前のパン。

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「炭化したパンクッション」4,950円(税込)
※オリジナルグッズ

…失礼しました。グッズの方でした。本物はこちらです。

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炭化したパン 79年 ポンペイ出土
食品 直径20cm
ナポリ国立考古学博物館 所蔵

約2000年前のパン。炭化してはいますが、当時の形をそのまま残しています。この「炭化したパン」は「パニス・クアドラトゥス」と呼ばれる典型的なパンで、分けやすいよう、焼く前にナイフで放射線状の切れ目が入れられていました。
噴火当時のポンペイには34のパン屋があったことがわかっており、スタピアーナ通りやアウグスターリ通りに集中していました。白パン、襖(ふすま)パン、黒パン、油で揚げたパン、長期保存が可能な「軍事パン」といわれるパンなど様々な種類のものが作られていたということです。

また、噴火犠牲者の歯を分析したところ、微小な砂粒が徐々に歯をむしばんでいたことが判明しています。これは、ほぼ間違いなく溶岩製の石臼に由来するものと考えられています。

「青の壺」

「青の壺」の名で知られるこのアンフォリス(小アンフォラ)は、「モザイク円柱の別荘」に属する小さな墓で発見されたとされています。壺の胴部はバックス(ディオニュソス)の世界に関連された描写が装飾されており、「アウグストゥスの平和の祭壇」のモチーフを暗示しています。

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展示風景
中央は「ブドウ積みを表した小アンフォラ」<通称「青の壺」>)
1世紀前半、ポンペイ、エルコラーノ門のネクロポリス出土か
カメオ・ガラス
ナポリ国立考古学博物館 所蔵

「猛犬注意」

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展示風景
中央は 「猛犬注意」 1世紀 ポンペイ出土 モザイク

四角いテッセラを用いる技法(オプス・テッセラトゥム)で作られたモザイク。玄関口で番犬の存在を示すもので、「猛犬注意」の主題は帝政期に大いに好まれたそうです。

一般の方の撮影もOK。

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展示風景

本展は一部を除き、来館者による撮影がOKです。※三脚やフラッシュの使用は禁止。

特別展「ポンペイ」について

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  • 展覧会名:特別展「ポンペイ」
  • 会期:2022年1月14日(金)~4月3日(日)
  • 会場:東京国立博物館 平成館
  • 開館時間:午前9時30分~午後5時
  • 休館日:月曜日、3月22日(火)
  • ※ただし、3月21日(月・祝)、3月28日(月)は開館
  • 入場料:一般2,100円 大学生1,300円 高校生900円(いずれも税込)
  • ※中学生以下、障がい者とその介護者一名は無料
  • ※公式チケットサイトからの事前予約(日時指定)を推奨
  • https://pompeii2022.jp/ticket/
  • お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)

展覧会公式サイト

※本展は事前予約(日時指定券)を推奨します。詳細は展覧会公式サイトをご確認ください。

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リソース

  • 記事中の写真は全て編集部による撮影