東京都庭園美術館にて「ルネ・ラリック リミックス」展が2021年6月26日より開催されます。東京都庭園美術館は1933年、ラリックが生きた時代に建設され、実際にラリックが作品を旧朝香宮邸に提供しています。その旧朝香宮邸にて、ラリックのガラス作品がもっとも美しく見える自然光のなかで作品を体験できるという非常に稀有な体験ができる展覧会となります。

なお、現在同館は緊急事態宣言の延長に伴う都の緊急事態措置として休館の期間を5月31日(月)まで延長しています。今後も変更の可能性がありますので、お出かけの際は必ず公式サイトにて最新情報をご確認ください。
展覧会のみどころと作品紹介
本展では、20点のジュエリーと2点のデザイン画が出品されます。斬新な素材のあつかいと多様なインスピレーションによって、大女優サラ・ベルナールや詩人ロベール・ド・モンテスキューのような同時代を象徴するインテリジェンスに愛されたラリックのジュエリー。ルネ・ラリックの作品は本来建具やプロダクトとして同時代の都市生活のなかで使われていたものでした。1933年、ラリックが生きた時代に建設され、実際にラリックが作品を提供している同館の旧朝香宮邸で、ラリックのガラス作品がもっとも美しく見える自然光のなかで作品を体験できます。
また、建築家・中山英之による新館ホワイトキューブの展示デザインにも注目を。生活の空間で使われてきたラリックのガラス作品と、作品のバックグラウンドを「図鑑」のように体験できる新鮮な展示空間では、ラリック作品の新しい魅力にも出会えることとなるでしょう。




ルネ・ラリック René Lalique 1860-1945
シャンパーニュ地方マルヌ県アイ生まれ。素材の価値よりも作品の造形性を重視し、これまであまり使われてこなかった獣角、オパール、七宝、ガラスなどを積極的に用いて、植物や昆虫、女性、あるいはそれらのモティーフが融合した象徴的なジュエリーを作り出した。「モダン・ジュエリー」のスタイルを確立し一世を風靡した。
(東京都庭園美術館プレスリリースより)
1910年前後からガラス作品の制作に注力しはじめる。芸術性が高く、なおかつ量産にも応えることのできるプレス成形や型吹き成形で、香水瓶などの小品からモニュメンタルな建築用の大作までを手がけた。1925年のアール・デコ博覧会場のメイン会場にガラスの噴水塔《フランスの水源》を制作。その傍らには自社のパヴィリオンを出展するなど、アール・デコの時代を代表するガラス工芸家としての絶対的な評価を築いた。
朝香宮邸のために正面玄関ガラスレリーフ扉をデザイン。大客室と大食堂のシャンデリアとしてそれぞれ《ブカレスト》《パイナップルとざくろ》を提供している。
開催概要
- 展覧会名:ルネ・ラリック リミックスー時代のインスピレーションをもとめて
- 会 期: 2021年6月26日(土)–9月5日(日)
- 開館時間:10:00–18:00 *入館は閉館の30分前まで
- 休 館 日:毎週月曜日 *ただし7月26日、8月2・9・30日は開館、8月10日(火)は休館
- 会 場:東京都庭園美術館 本館+新館
- 入 館 料:一般=1,400(1,120)円/大学生(専修・各種専門学校含む)=1,120(890)円/ 中・高校生=700(560)円/65歳以上=700(560)円
- ※( )内は20名以上の団体料金
- 主 催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都庭園美術館
- 後 援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
- 年間協賛:戸田建設株式会社、ブルームバーグL.P.