聖徳太子1400年遠忌記念 特別展「聖徳太子と法隆寺」(開催中、東京国立博物館 平成館)と連動する形で法隆寺の国宝「金堂」内部を高精細VR化した作品が同館にて上映中です。

これはVR作品『法隆寺 国宝 金堂―聖徳太子のこころ』で、東京国立博物館東洋館地下1階 TNM & TOPPAN ミュージアムシアターにて上映されるもの。上映期間は10月10日(日)まで。特別展とあわせて鑑賞すると、法隆寺とそのゆかりの文化財への理解が深まります。
VR作品『法隆寺 国宝 金堂―聖徳太子のこころ』について
本作品の製作にあたり、凸版印刷は法隆寺、東京国立博物館、文化財活用センターの監修のもと、金堂内部の仏像や壁画、空間に至るすべてを対象に、立体形状計測と超高精細撮影によるデジタルアーカイブを実施、取得したアーカイブデータをもとに金堂のすべてをVRで精確に再現。

これにより、通常は立ち入ることのできない金堂内の本尊や壁画を間近に鑑賞できるという稀有な体験が可能となりました。現地では、裳階(もこし)と呼ばれる回廊から金網越しに本尊の正面側を拝観しますが、VR作品では金網の内側の空間に入り、堂内を巡ることができます。

本作品では、釈迦三尊像や薬師如来像、日本最古の四天王像(いずれも国宝)など、金堂内に安置されているすべての仏像や、浄土世界を色鮮やかに描いた壁画、本尊上部を彩る飛天図や天蓋の装飾などをVRによって完全に再現。大画面いっぱいに拡大し、1400年前から今日まで守り伝えられてきた貴重な文化財の数々を間近に鑑賞できます。

以上、VR作品『法隆寺 国宝 金堂―聖徳太子のこころ』より
監修:東京国立博物館、文化財活用センター、法隆寺 制作:凸版印刷株式会社
編集後記(記者の感想など)
TNM & TOPPAN ミュージアムシアターは、大画面に表示されるVR作品を操作しながらMCの方が解説してくれるという方式。

最初は法隆寺金堂の外観から始まり、次第に内部へとカメラが移動して行きますが、意識しなければ、いや意識していても、実写となんら変わりはありません。超高精細撮影によるデジタルアーカイブ化により金堂内部は仏像はもちろん壁画までVRコンテンツとして再現。仏像の超アップなど現実には難しいものも鑑賞することができます。この作品を見てから特別展を見るか、その逆か、順番に悩みところですが、ある意味、展覧会の会場以上にじっくりと鑑賞することができるので、特別展へお出かけされる方にはマストでオススメします。 ※映像作品のため、写真がお出しできませんが、試写会を取材した感想のみ。
シアターの上演案内
- 場所:東京国立博物館東洋館地下1階 TNM & TOPPAN ミュージアムシアター
- 期間:2021年7月14日(水)~10月10日(日)
- 上演日時 11:00、12:00、13:00、14:00、15:00、16:00
- ※11時の上演は土・日・祝・休のみ
- *所要時間約35分、各回定員90名(新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、当面の間、定員数を48名に制限して運営)
- *上演スケジュール、定員は都合により変更する場合がございます。
- 鑑賞料金 高校生以上:600円 中学生・小学生:300円
- 未就学児、障がい者とその介護者各1名無料
- *チケットは、シアター前チケット売場でご購入いただけます。
- *開演時間までにチケットをお買い求めください(当日券のみ)。
- *博物館の入館に際しましては、オンラインでの事前予約が必要です。
- *新型コロナウイルス感染症拡大予防対策を行っております。詳しくはシアターWebサイトをご覧ください。